自己紹介こんにちは。キッズスターで開発全般を担当している森哲哉です。いわゆる「創業メンバー」の一人で、前身となる会社から数えると12年近く「こども向けアプリ」の開発に携わっています。創業時は「ごっこランド」をはじめとする各種アプリの開発を担当しており、最近は開発基盤を整備することで開発メンバーを支えるような仕事をしています。業務内容一般に「エンジニア」と呼ばれる職種は、テクノロジーに関わる様々な業務を担当するわけですが、キッズスターに於ける「エンジニア」は次のような業務を遂行しています。アプリ開発キッズスターが手がけるモバイルアプリの大半は Unity というゲームエンジン(ゲームを作るために必要になる機能が詰まった道具箱のようなもの)を使って開発されています。エンジニアチームでは C# というプログラミング言語で「ゲームプログラム」を記述し、Unity を用いてゲームに組み入れることを担当しています。サーバサイド開発キッズスターのアプリは極力オフライン環境でも動作するように設計されていますが、アプリを運営する上で「サーバサイド」や「バックエンド」と呼ばれるようなシステムも少なからず必要になるので、それらの開発も担当しています。ちなみに、このサーバサイドも全て C# で開発する「C# 大統一理論」という考え方の実践を計画・実行中です。気になる方は Wantedly からご応募ください!w基盤開発・整備アプリやサーバサイドを開発する上で Unity や C# のフレームワークは利用しているものの、それらをそのまま利用するだけだと同じようなプログラムを何度も書かなければいけなくなったりして開発効率が良くないので、いわゆる「自社フレームワーク」を開発して利用しています。また、サーバサイドプログラムが動作するインフラ基盤の構築・整備もエンジニアチームが担当しています。リリース管理「ごっこランド」は実在企業のお仕事をゲームを通じて体験することができるアプリで、各企業ごとのコンテンツを「パビリオン」と呼んでいます。パビリオンは基本的に「ビルド」と呼ばれる「アプリのプログラム」を更新しないと公開できないものになっており、新しいビルドのバージョンを公開する際には、アプリストアの審査を経て更新する必要があります。そのため、アプリのバージョンを更新する際に「複数の新規パビリオン公開を盛り込みつつ、パビリオンのコンテンツ追加・改修や全体機能の追加・改修といった修正も組み入れる」といった複雑なリリース管理を行い、新バージョンのビルドを作成する必要があり、その業務もエンジニアチームが担当しています。入社を決めた経緯昔から「人に何かを教える」ことが好きで、ボーイスカウトで後輩に色々と技術を教えたり、大学も教職課程が強いところに入学する(結局サークル活動とバイトに明け暮れて中退していますが…)などしており、前職時代は「直接的に教育分野の仕事をするとまでは行かずとも薄っすらと関われれば良いなぁ」くらいに思いながらウェブエンジニアとして腕を磨いていました。そんな折に、当時はキッズスターの前身となる会社で「こども向けアプリを開発する」事業を立ち上げたばかりの平田さん(現 代表取締役)から「ちょっと会って話をしてみませんか」とお声掛けいただき、渋谷の居酒屋でカジュアル面談(?)をすることになりました。(面談に設定した日がちょうどシンガポール出張からの帰国日だったそうで、平田さんがスーツケースを引きながら居酒屋に登場したシーンは12年以上経った今でも忘れられませんw)面談では「今やっている事業」、「抱えている課題」、「実現したい未来」などについて伺い、私のような(良くも悪くも)「とりあえず挑戦してみる」タイプのエンジニアが「一人目エンジニア」として活躍できる場所とタイミングが揃っていることなどが判りました。また、当時の我が家に子どもは生まれておらず「ユーザである親の気持ちが理解できないかも…」という不安はありましたが、4時間以上にわたる面談の場で平田さんの親としての考え方にとても共感できていたので「きっとなんとかなるだろう!」と思えたことと、妻に相談した際に「あなたの人生なんだし、この相談持ちかけてくる時点で心はほぼ決まってるんでしょ?」といった具合に理解してもらえた(?)ことにより、「とりあえず挑戦してみよう!」と転職を決意するに至りました。日本で唯一の Unity Ambassador と Microsoft MVP のダブルホルダーキッズスターでは Unity が日本で認知され始めた(諸説あります)翌年の2013年頃から Unity を使い始めており、その頃はまだ Unity に関する知見がそこまでネットに転がっていない時代でした。数少ない日本語の情報や英語の公式マニュアルやフォーラムの投稿などを読み解いて、どうにかこうにか知見を溜めつつ、モバイルアプリを開発していたわけですが、2014年頃から「この知見は溜めておくだけじゃもったいない!」と思うようになり、都内などで開催される Unity ユーザコミュニティの勉強会で頻繁に LT(Lightning Talk: 10分程度の短いセッションのこと)登壇をするようになりました。コミュニティ活動を続けることで徐々に友人・知人の輪が広がっていき、勉強会を主催する側に回ったり、技術同人誌に寄稿したりと、(自分で言うのもアレですが)Unity ユーザコミュニティに於けるプレゼンスが高まってきたある日、Unity Japan の中の人から「ちょっと Unity Japan までお越しいただけませんか?」と呼び出し(?)を受けました。「何の話だろう…?」とビクビクしながら(と言うのは半分冗談ですが)Unity Japan の銀座オフィスにお邪魔したところ、「Unity Ambassador 制度というものを始めようと思っており、森さん(と他2名)に初代 Ambassador に就任してほしいと思っている」といった旨のお話を頂戴し、二つ返事で承諾し「Unity のことを広めるおじさん」としての任務を拝命することになりました。また、時を同じくして Microsoft 社の「技術コミュニティを牽引するコミュニティリーダーを表彰する制度」である「Microsoft MVP Award」(Most Valuable Professional)の審査に申し込んでみたところ見事に審査を突破でき、それ以来(2023年7月時点で)5期連続で Developer Technologies カテゴリの Microsoft MVP を受章し続けています。Unity Ambassador 制度も Microsoft MVP 制度も「技術コミュニティに貢献する」ことでのみ任命・受章できるもので、2024年4月現在、この2つの Award を同時受章している人は日本で私しかいないため、Unity ユーザコミュニティの勉強会などで登壇する際の自己紹介では「同じように技術コミュニティに貢献する人が増えてほしい」という思いも込めて必ず自慢するようにしていますwこの記事をお読みの方で、勉強会やカンファレンスでお目に掛かる機会があった際には、お気軽に声をかけていただけると嬉しいです!